広告が始まった江戸時代から、インターネットが広がる2000年頃まで、それは「企業が一方的に告げるもの」でした。
人々は「自分で検索」したり「情報のプールをスクロール」することなく、目の前で起こる出来事と耳から入る情報を頼りに生活していました。その少ない情報の中から選択していたからこそ、TV視聴率は高く、ドラクエⅢの発売日(1988年)には1kmを超える行列が全国各地でできたのです。
Understand Advertising
─「採算が取れない広告」を辞める勇気を ─
毎月の広告費、本当に成果につながっていますか?
多くの企業が「広告は出さなきゃいけない」と思い込み、効果の見えない施策に予算を使い続けています。発行部数、アクセス数、インプレッション……。その数字、本当にあなたのビジネスに繋がっていますか?
そもそも“広告”とは何だったのか。
広告が始まった江戸時代から、インターネットが広がる2000年頃まで、それは「企業が一方的に告げるもの」でした。
人々は「自分で検索」したり「情報のプールをスクロール」することなく、目の前で起こる出来事と耳から入る情報を頼りに生活していました。その少ない情報の中から選択していたからこそ、TV視聴率は高く、ドラクエⅢの発売日(1988年)には1kmを超える行列が全国各地でできたのです。
でも時代は変わりました。
誰もが情報を検索できるようになり、やがては発信できるようになりました。価値観は分散、多様化され、情報供給過多の現代。企業が情報を出しても気に留めてもらうことすら難しく、記憶に残されること、まして行動に繋げられることのハードルは一層上がりました。
私たちが今日1日で得る情報量は、20年前の100倍、江戸時代の1年分とまで言われています。
とはいえ、多くの中小企業、個人ビジネスにおける集客や求人は「広告せずには集まらない」というのは周知の事実でしょう。
ですので私たちが積極的に発信しているのは、広告そのものを辞めましょうということではありません。「かしこくやりませんか?」というご提案なのです。
“広”告が必要ない企業
99%大切なのは、
届けたい相手の顔が見えること
もともと広告代理店にいた私たちは、医療、建築、飲食、観光、通信など様々な業種のブランディングや集客、求人などのお手伝いを行ってきました。誰もが知る全国誌、地域情報誌、ポータルサイトなどを取り扱い、名古屋6大ホテルと提携して富裕層向けのフリーペーパーを企画から行いました。それ以前は、都内の球体のあるテレビ局で広報番組制作に携わっていました。
その中で見えてきた、業界の「リアル」をお話しします。
お医者さんでさえ、今の時代はブランディングや集客が欠かせません。
ただし医療業界では、他業種のように自由な広告表現で差別化することができません。そのため、多くの医療機関では「ペイドパブリシティ(取材記事を装った有料掲載)」という形で露出しています。
これは、広告費としてではなく「企画協賛費」という名目で支払い、媒体に取り上げてもらうことで自然な形で認知を広げる──そんな手法が主流になっています。
読者からは分かりづらいので、透明性のない手法ではありますが、業界のルールの中で生き残るにはこういう方法もあるということです。
医者に関わらず、この方法での掲載は、現在雑誌や新聞において全ての業種の“主流”になっています。“取材で取り上げられた名店”と思って関心を寄せた企業やお店の多くが、<PR>マークもつけず、仕組まれた宣伝であったというケースは、正直、少なくないのです。
建築業界は、1件の成約で動く金額が大きいため、広告にかける費用の“回収ライン”が比較的明確でした。
しかし私たちの本音でいうと、紙媒体は宝くじ出稿とも思い出出稿とも言われることが多かったです。
大手サイトで比較されて売れる物件はともかく、売れ残る物件はずっと売れません。「業界の」「広告のプロ」たちが宣伝をしても、1年経っても棟の半数が埋まらないことが全然あるそうです。
私たちならどうするか。
多くは語りませんが、そういった物件は狙うターゲット層ごとに異なるLPを作成し、それぞれに異なる広告デザインをするべきと考えます。
1つの住まいでも、「定年後の住まいとしてもおすすめできる空間」「子育てしやすい立地」というように見る角度を変えれば、メインターゲットも変わるので広告のキャッチコピーもデザインも本来変わるべきなんです。
上手くいっていないところの大きな問題は、これを1枚の広告で同時に、同サイズで表現してしまうこと。だからブレるのです。
定年後の20年の暮らしを考えるご夫婦向けの広告と、これから子育てを考えている若い家族向けの広告が同じでいいはずがないのです。
飲食店は個人オーナーの方が多く、広告費を捻出するだけでも大きな負担となります。
さらに、かけた費用を直接回収するのは難しく、広告効果が数字で見えづらい──そんな現場を私たちは何度も何度も見てきました。
その中でも成功しているところと言えば、極端に予算を掛けて徹底的に広告を出しまくるという体力のあるところが正直成果は出していました。
多方面で露出をし、それを長期間続ける。1~2年で誰もが「聞いたことがある」「見たことがある」というブランディングを成立させるのです。だからと言って1年で回収できるわけはなく、長期回収がしやすくなるという戦略です。
確かにこれもひとつの手段ではあります。大きなリスクを背負ってチャレンジできるのであれば、といった感じです。
では、体力のない企業はどうすればいいのか?
厳しい言葉を投げかけますが、地方の多くの中堅以下の広告代理店というのは、「枠売り屋さん」つまりは単なる営業会社で、分析などできる能力が不足しているケースが多く、そもそも媒体にそれができる要素がありません。
すべての広告は絶対の効果を約束することができないのは重々承知ですが、皆さんに枠を売り、入金されることがゴールの営業会社が圧倒的に多いのです。
私たちは真逆の考えを持っています。“共創”の理念のもと、共にチャレンジを続けます。
あなたがもし、同じようなことを感じたことがあるのなら、まずはパートナーから見直しませんか?
ここはとても重要なポイントです。
広告主がその対象のことを具体的に想像できていないということがよくあります。戦略的思考はたくさんありますが、ここでは最重要事項2つをお伝えします。
質問です。
例えば飲食店でも歯医者さんでも美容室でもいいです。また目的が集客でも求人でもどちらでもいいのですが、“片道1時間半以上の所”に、広告をきっかけに行きますか?
行かないですよね?
(※一部補足をすると、レジャーはありえます。釣りやゴルフ、キャンプ場や遊園地などです。でも…、)通勤しますか?余程の何かがなければ行かないですよね?
みなさんがよく広告代理店の担当者から提案されている「発行部数」や「サイトアクセス数」という不明瞭な数字のうち、あなたの会社やお店から30分以内のエリアに住む対象者に、届いている本当の数はどれだけありますか?
まず私たちが一番に伝えたいことは、地方の中小企業、商店、個人事業主の方にとって、“広”告は、99%不要だということです。
まず30分エリアで絞って、効果を見ながら45分、1時間とエリアを拡げたり、打ち出す内容やターゲットの年齢層を変えていけばいいんです。
もう一つの重要なポイントは、自由表現度の低いテンプレート掲載のポータルサイトや紙媒体では、“数ある同業他社のひと枠”という域を超えないということです。本当の“らしさ”はそこに表現されません。
紙媒体は価値で出稿費が高いんじゃないんです。印刷費が高いんです。名の知れた求人ポータルサイトで求人をしても、「テンプレートの中」から「仕事がなくて探している人」が「場所」と「給与」で選ぶだけです。
私たちの考え方は違います。
「伝えたいことを分かりやすくデザイン」し、「車で30分圏内」の対象者に絞って、「仕事を探している人はもちろん、すでにどこかで働いている人」にも、「働き甲斐・身につくスキル・仲間の関係の良さ・正当な評価による給与設定」などを丁寧に伝えていくということをします。
そして分析により、エリアを変更したり、表現を変更したりします。
結果を約束する広告など存在しませんが、共に分析し、考え、変えていけるパートナーなら、ここにいます。
── 意図しないことが広がる ──
あなたの会社のSNSを見た時に、そこに並んでいる投稿は、本当に“あなたの会社(お店)の見せるべき姿”ですか?
スマホでもYouTubeの撮影も出来ますし、Instagramの広告もそれなりでよければ、誰にだって作れてしまいます。
でも、それは同時に「誰もが素人レベルの発信をしている」ということでもあります。
テンプレートに文字を入れ、スマホで撮った写真を載せ、投稿し、反響も期待しないから気にもしない日々。それが、プラマイゼロだと思っていますか?
むしろ、手軽に作った広告が、あなたの会社の価値を下げているかもしれないことを知っておくことはとても大切です。
人は悪い印象はなぜか記憶にとどめ易いのです。戦略的にやっても反響がすぐにでないこともあるのに、マイナス評価だけは簡単に拡散されます。
酷評を広く告げてしまっている方はとても多いですね。
名古屋市内のある飲食店。
オーナーは週に2回、こだわりのメニューをスマホで撮影しInstagramに投稿していました。さらに月10万円のSNS広告、月5万円の食べログ掲載、月15万円のホットペッパーグルメ掲載。
合計30万円の広告費をかけて、得られた新規予約はわずか10件でした。
なぜこんなことが起きるのか?
❶ 写真が“美味しそう”に見えない
スマホで撮った写真をそのまま投稿していませんか?実は、プロは撮影後の色補正で料理を“美味しそう”に見せています。色温度、彩度、明度、コントラストを微調整することで、同じ料理でも印象は劇的に変わります。素人が撮った写真は、どんなに高級な食材を使っていても“安っぽく”見えてしまうことが多いのです。
❷ “誰に”伝えたいのかが不明確
「みんなに来てほしい」という想いが、誰の心にも刺さらないという結果を招いてしまいます。デート向けなのか、家族向けなのか、一人飲み向けなのか。ターゲットが曖昧だと、投稿内容も中途半端になり、結果として「特徴のない店」として認識されるのです。
❸ 投稿が“作業”になっている
毎日投稿することが目的化し、「今日のランチ」「本日のおすすめ」と同じような投稿の繰り返し。フォロワーは飽き、エンゲージメント率は下がり、アルゴリズムに無視され、投稿すればするほど届かなくなるという悪循環に陥ります。
このオーナーは最終的に、私たちに相談してきました。
「これだけお金をかけているのに、なぜ客が来ないんでしょうか?」
その答えは明確でした。お金をかける場所が、間違っていたのです。
愛知県内のとある製造業の会社さん。
一般事務スタッフの欠員補充のため、求人ポータルサイトに月8万円を3ヶ月間投入。「未経験歓迎」「アットホームな職場」「残業少なめ」というありきたりな文言で応募を募りました。
3ヶ月で24万円の広告費。得られた応募はわずか3人。面接を経て採用できたのは1人だけ。
そして──その1人は、入社後わずか1ヶ月で退職しました。
広告費24万円、採用担当者の人件費、面接対応、入社手続き、業務引き継ぎ、教育コスト。すべてを合わせれば実質的な損失は50万円以上。
そして何より、残された社員への業務負担と、またゼロから求人をやり直す時間的損失は計り知れません。
何が間違っていたのか?
❶ “誰でもいい”が伝わってしまった
「未経験歓迎」は聞こえはいいですが、裏を返せば「スキルは問いません=誰でもいいです」というメッセージ。会社のビジョンに共感する人ではなく、「とりあえず事務職ならどこでもいい」という人しか応募しませんでした。
❷ 会社の特徴や文化が語られていない
「アットホームな職場」「残業少なめ」──これは全ての求人に書いてあります。製品やサービスも大事ですが、どんな理念を持って事業を行っているのか、本質的なメッセージがゼロでした。
❸ ミスマッチは最初から見えていた
人柄で採用した1人に入社後動機を聞くと、「家から近かったので」「事務職を探していたので」。価値観の共有がないまま採用したため、「思っていた職場と違う」と1ヶ月で退職してしまったのです。
そしてまた、同じサイクルが始まります。
この会社の採用担当は疲弊しきった様子で言いました。
「もうこの繰り返しはやめたい。本当にうちの会社に興味を持ってくれる人だけに来てほしい」。
同じ業界での経験者を募集したい場合は特に注意が必要です。業種や職種が同じで合っても、全く別の価値観でそれぞれの会社は運営されています。だからこそ条件ではなく、理念を打ち出せることが大切なのです。
もし理念が不明確に感じるのであれば、今一度信頼ある仲間とその理念を再構築することをおすすめします。
── SNSは信頼を積み重ねる“コミュニケーションの場” ──
多くの企業が勘違いしていることがあります。
それは、SNSを“広告の場”だと思い込んでいることです。
確かに、InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどでは広告配信機能があります。でも、SNSの本質は「広告」ではなく「コミュニケーション」です。
一方的に売り込むのではなく、対話を通じて信頼を積み重ねる。
これがSNSの正しい使い方です。そしてこの積み重ねこそが、エンゲージメント向上に繋がります。
エンゲージメントとは、フォロワーとの「繋がりの深さ」を指します。いいね、コメント、シェア、保存──これらすべてが、ユーザーがあなたのコンテンツに共感し、関わりたいと思った証です。
フォロワー数が少なくても、エンゲージメントが高ければ、その投稿は多くの人に届きます。逆に、フォロワーが多くてもエンゲージメントが低ければ、投稿は誰にも見られません。
「ブランド」と聞くと、高級品や大企業をイメージする方も多いかもしれません。
でも本来のブランディングとは、企業の理念や想いを明確に言語化し、それを一貫した世界観として継続的に発信することです。
これは残念ながら私たちのお客様ではないのですが、ある美容室のInstagramがあまりにもよくできていたので取材をさせて頂いた時のお話です。
高級感のあるリゾートホテルのような外観と程よい自然光が差し込む店内、スタッフはもちろんレセプションの出迎えから挨拶、綺麗な花から香る心地よい匂い、静かに流れる音楽はジャズダンス・ポップ、さりげなく飾られた絵画、歩く道の幅や天井の高さ、整理された道具たち。聞かずとも扱うヘアケアにこだわっているのが伝わる。
新人のスタッフさんに聞くと、「技術で一流になることはもちろんですが、先輩ディレクターのように人として成長したい」と言います。
そして、Instagramにもその世界観がしっかりと反映され、音楽や動画の選定、全てに一貫されたこのお店らしい表現がなされていました。
これがブランドなんです。
なぜ出来ているのかと聞きました。意外な答えでした。
以前は美容業界に詳しい広告代理店に外注していたそうです。おしゃれでかっこいいと業界内でも評判が良かったそうです。だけど、何かが“うちらしくない…”そう感じていたそうです。
オーナーがとった行動は、そのパートナーとの契約を更新せず、WEBデザイナー兼Instagram制作用のスタッフを雇い、自社で育てることにしたのです。
オーナーが大切にしたものは、“プロっぽさ”ではなく、“うちらしさ”という強い理念だったのです。
これは業界あるあるで、デザイン会社はデザインの殻を破れないことが多いのです。ただオシャレであることよりも本質をどう表現できるかの方が大切なのです。
そして今、それを求めて連日駐車場が埋まっています。
この情報供給過多の現代において、最も大切なことが何なのかを私たちは学ぶことができました。こういった体験から、綺麗に見せて誤魔化すということをせず、何が大切な表現なのかをより一層考えるようになりました。
ブランド構築の鍵は「継続性」と「一貫性」。
1回や2回、想いを投稿しただけではブランドは育ちません。日々の発信を通して、会社の価値観や世界観を少しずつ伝え続けることが大切です。
SNSはそのための最高の舞台です。日々の投稿を通じてユーザーとの距離を縮め、共感を積み重ねることで、単なる宣伝ではなく「企業と人との関係性」が育っていきます。
意図しない投稿が
ブランドを壊すこともある
理念や想いを持っていても
発信がバラバラだと
ユーザーの心には届きません。
従業員に理念は伝わってますか?
── 主体的なビジネススタイルへの転換 ──
ハラスメント、コンプライアンス、働き方改革……ビジネスの現場ではこうした言葉が溢れています。
でも、言葉だけが先行し、実態が伴っていない企業も少なくありません。
本当に大切なのは、ルールや制度よりも、「企業と社員」「お店とお客様」が対等な関係を築いているかどうかです。
対等とは、どちらが上でも下でもなく、お互いを尊重し、選び合う関係のこと。
お客様は“神様”ではなく、同じ目線で価値を分かち合うパートナー。スポーツ選手と観客のような関係がベストです。
会社と従業員も同じです。共に価値をつくる仲間として社員に、そしてあなたは会社に向き合うことが必要です。
エンゲージメントとブランディングを正しく積み上げていけば、みなさんのビジネスは“受け身”から“主体的”なスタイルへと変わります。
理念や価値観に共感した人だけが自然と集まってくる。
結果、“選ばれる側”から「選ぶ側」へと立場が変わっていくのです。
これは傲慢さではなく、お互いの価値観をすり合わせ、長く続く健全な関係を築くために大切な考え方です。
不特定多数に声をかけるのではなく、その世界観に惹かれた人が、自分の意志で扉を開けて入ってくる状態
とりあえず応募を増やすのではなく、「この理念の会社で働きたい」という人が自然と集まる状態
こうなれば、価格競争や意思のない無駄な求人応募の対応に追われることもなくなります。
あなたの価値を理解してくれる人とだけ、深く長く関係を築くことができる。
これこそが、これからの時代に求められるビジネスの形です。
「好かれようとする企業」ではなく
「誰を選ぶかを明確にできる企業」
価格競争に巻き込まれず、
意思のない求人応募に時間を奪われず、
あなたの価値を理解してくれる人とだけ、
深く長く関係を築く。
それが、これからのビジネスの形です。
AI全盛時代がやってきます。
これからのパワーワードは
「 感性経済 (Sensory Economy) 」です。