日本の障害者人口の現実
調べてみると、日本の障害者人口は想像以上に多く、構成も多様でした。
| 区分 |
人口 |
最近の傾向 |
| 身体障害 |
約436万人 |
うち65歳以上が74%。高齢化の影響が大きい |
| 精神障害 |
約615万人 |
最も多く、過去5年で約57%増加。就労ニーズが急増中 |
| 知的障害 |
約109万人 |
特に在宅生活者が増加 |
| 発達障害 |
約48万人 |
特別支援学級の拡大により、成人後診断も増加傾向 |
ビジネスと福祉の両立
「就労継続支援B型事業所」に通う利用者のうち、およそ8割が精神障害を抱えた方々です。
もともと人と接することが苦手でひきこもっていた人もいれば、社会人として働いていたけれど、職場でのストレスで心が病んでしまった人もいます。
私が関わっている事業所も、まさにその現場です。
少しずつ家を出て、週に1度や2度、そこで社会と関わるという段階から始まり、スキルを付けたり、コミュニケーションを繰り返すことでその人らしい生き方を見つけていくのが事業所の役割です。
そうは言うものの、事務所の家賃や光熱費、職員の決して高いとは言えない給与を支払っていると、この事業単体ではなかなか赤字を脱せないのがこの業界の特徴で、黒字化できたとしても、それまでの赤字を回収するのは容易ではありません。
ここも例外ではなく、立ち上げから1年半ほど経った頃、残念ながら経営そのものの黒字化はできず、後輩は事業をM&Aによって引き継ぎ、現場を去ったのでした。
しかし私はそこで体験した現実を、もう知らなかった頃の自分には戻すことができませんでした。
経営者が変わっても、映像制作やデザインのスキルアップを通じて、つながりを求める利用者の方々がそこにいたからです。
発達障害やうつ病、統合失調症など──それぞれが違う背景を抱えながらも、「誰かの役に立ちたい」「社会とつながっていたい」という想いは、皆同じでした。
この社会課題を知ってしまった以上、私は後輩が辞めたから辞めるという選択はありませんでした。
もちろん辞めた後輩には彼の人生があるので、引き止めこそしましたけれど、責めることはありませんでしたし、こういった関わりを作ってくれたことに感謝しています。